その恋は、嘘か、誠か。

抜け出せない、NEWSの愛から。

アイドルを好きになるということ

 

つい先ごろまでTwitterでよく見かけていた、「あなたのNEWSはどこから」というタグ。正直140字では語りきれない並々ならぬ思いがあってファンになったような気がするので、こちらにぶちまけてみる。

 

「私のNEWSはどこから」

これが少し難しい問題で、「NEWSを知ったきっかけは?」なのか「NEWSを愛し続けていこうと決めたのは?」というところで数年のタイムラグが生じる。普通はここがばっちりはまるのだろうが、ここから紐解いていかなければならない時点でめんどくさい奴である。

 

「NEWSを知ったきっかけは」と言われれば、間違いなくデビュー時の歌番組である。当時最大規模の9人と、その後ろに倍以上のジュニアを引き連れて、どこまでがNEWSなんだかよくわからない中で、初々しく歌い踊るやまぴーばかりが何度もクローズアップされる映像は今でもぼんやりと頭の中で覚えている。しかし私はそもそもそれほど「ジャニーズ」というものに興味もなかったし、そこから派生してる各グループをそれぞれに好きだなあと思うほどの感覚だったので、「何人いるのかもいまいちはっきりしない若手グループNEWS」に対しては良くも悪くもない、ふつーの印象しか抱いていなかった。ただ気に入った曲に関しては、ピアノ譜を買って弾いてみたりしていたので、それなりに愛情はあったようにも思う。メンバーは、しいて言うなら内君が好きであった。ちなみにこれはNEWSデビューとともに内君に落ちた母の影響が大きい。

ここで、私(と母)のNEWS愛に転機が訪れる。ある朝新聞を抱えた母が悲壮な顔をして「うちくんが…いなくなってしまう…」としきりに繰り返しているのだ。言わずと知れた、内君の謹慎処分である。この日を持って、なのか、母のNEWSへの愛は鎮火してしまった。同時にNEWSに触れる機会のなくなった私は、それなりに抱いていた愛情を保つすべをなくしてしまったわけである。

それからは、NEWSに触れる機会もなくなり(そもそもそれからほどなくしてNEWS自体が活動を休止してしまうということもあったのだが)、「NEWS」というグループに対する興味関心は一般人と同じもしくはそれ以下でしかなかった。

その後NEWSを見たのは、活動再開後のMステに出た「星をめざして」を歌うNEWSである。母とみていたのだが、多分記憶の中では、母と一緒にほろほろと泣いた覚えがある。それは内君を愛していたがゆえの辛さであった。歌詞の意味がずさずさと心に突き刺さり、「なかったことにされる」と思った。その衝撃たるや。結局私はそこでNEWSの存在を自分のなかで抹消してしまったように思う。

 

そんなある日。たまたま、身近で「テゴマス」について語られる機会がとても多い時期があった。そのころ手越はすでにイッテQで細々ながら名前を売り始めていたし、「あのイッテQの男の子がいるグループだよな」という認識はあった。そのころのイッテQの手越は今ほどウザキャラで売ることもなく、なんでもそつなくこなす、かわいい系イケメンジャニーズとしてそこに座っているだけの存在であった。これがなかなかにかわいくイケメンであったために、少々興味を持ち始めてはいたのである。ジャニーズなんだけど歌がうまくてなかなかいいよね、的な話が多かったと思うのだが、その時の私は、「テゴマスってみそしるの歌の人たち?」くらいの認識でしかなかった。ただ周りがあまりにも絶賛の嵐であったために、「家に帰ったらテゴマスの曲でも聞いてみるかー」というくらいの軽い気持ちで動画サイトを検索。一番最初にヒットした動画が、キッスのスペシャルバージョン(テゴマスがただひたすらにカメラ目線で歌い続けるという、なんとも見ごたえのあるPVである)これを再生した瞬間私はこの世に天使がいることを知った。なんだこれは!!!!!!!!!こんなかわいい男が存在するのか!!!!!!!!!というわけで、その日のうちにあっという間にテゴマスに落ちてしまったのである。落ちた1週間の内には、それまでにリリースしていたシングルをすべてかき集め、夜な夜なテゴマスの過去の映像を見てはぐふぐふして過ごしていた。しかし、その時点で私はどちらの方が好き、ということもなく、2人を同程度の愛情で愛していた。当然テゴマスの過去の映像といっても、それほど多くもなかったので、必然、私はNEWSの動画にもたどり着く。しかし、なかなかNEWSにはまることはなく(むしろ、テゴマスはアーティストとしても認めているけど、NEWSはアイドルでしかないから、アイドルヲタクにはなりたくない、という理由で積極的に接触を避けていた部分がある)、ただただ愛らしく高い歌唱力を持つテゴマスを「アーティスト」として気に入っていた。しかしどはまりした私の愛情は、そこを尽きることがなく、ついに、私のアイドルヲタク人生を決定づけるあるメディアと出会ってしまう。

 

「ラジオ」

 

その時テゴマスはおろか、NEWSもメディアの露出がほとんどないグループで(私がテゴマスに落ちるほんの1か月前にシングルを出して、そのPR期間も終わっていた)、現在のテゴマスの状況を知るツールは唯一「KちゃんNEWS」のみだったのである。ネット情報で、KちゃんNEWSなるラジオ番組があることを知った私は、すぐさまそのラジオを聴き始めた。これが、驚くほど面白い回と面白くない回の差が激しかった。当時の私はヲタクとして聞いているわけではなく、「現在のテゴマスの状況が知りたい」という興味から聞いていただけで、彼らの内輪ネタなど知る由もなければ、なんの興味もなかった。それはもう、つまらない回はとんでもなくつまらなかった。(今ほどトーク力がなかったこともある)しかし、その中でもひときわ輝く面白い回は、決まってゲストが同じだったのである。

 

加藤成亮

 

頭の回転の速さは随一だったし、MCである慶ちゃんとの掛け合いが抜群だった。

なんだこいつ、面白いじゃん。顔わからんけど。なんかいいじゃん。

それに気づいて以降、ラジオのゲストが毎回誰なのかを検索し、しげであればわくわくして1週間を過ごし、そうでなければしょんぼりした1週間を過ごすようになった。そこでふと思う。もともとテゴマスのことが知りたくて聞いてたのに、おかしくないか?と。テゴマスが好きで仕方なかったはずが、しげのラジオが聞きたくて聞きたくて仕方なかった。とにかくしげを欲していた。そして、確信にいたる。

 

「あ、わたししげが好きだ」

 

これまで何人ものしげ担、いやNEWS担にあってきた。しかしラジオきっかけのファンなど見たこともなければ聞いたこともない。そして見た目でも、歌でも、ダンスでもなく、トークに落ちたのだ。ひどい。ひどすぎる。しげの顔を知るのはそれからのちのことで、初めて見たときはふーんという感じだった。(今の私から言わせてみれば、あの時のしげはとびぬけて不細工だった)今に至っても、確かに顔は絶世のイケメンであることに気づきはしたが、歌やダンスは何を取ってもダメなやつとしか思っていない。そもそもそこがよくて好きになっていないので、その辺についてはどうでもいいと割り切っている。彼はトークをしなければ輝けない。

 

そしてみるみるうちに加藤成亮の海に溺れてしまったのである。それからNEWSにもまたいろいろなことがあったりして、日々泣いたり笑ったりしながら今日までファンを続けている次第である。NEWSのおかげできらきらと輝く毎日を生きられることを今日も感謝して。

 

それでは、これにて。