華麗なるSixTONES髙地優吾沼落ちの軌跡
「これが、沼落ちです」
と教科書に載せたいほどに鮮やかなドボン劇だった。これはたった3ヶ月前に私の身に起こった大事故の記録です。今後同じような事故が起きたときの対処マニュアルとしてご活用ください。
というか、自分が誰かの沼落ちした記録読むのがとても好きなので、同じような癖を抱える誰かに刺さればいいかと思って書いています。
時は2021年12月末日。年越しを12時間後に控えた私の元に突如届いたSixTONESライブBlu-ray on eST。「出来たらこのグループに落ちてきてほしい。でも落ちてこなくてもいい。とにかく見てほしい。」その言葉を残した友人は後の私の人生を一変させる第一歩となるアイテムを私に託したのである。
鑑賞した感想は省略するが、結論から言うと私はそのライブBlu-rayでSixTONESには落ちることはなかった。
彼らの顔と名前を一致させ、ある程度大まかな性格とグループ内の立ち位置を把握し、call meという一楽曲のオタクになった。(この件の詳細については割愛する)
SixTONESの楽曲=オシャレ、という認識はデビューからずっと持っていたし、あくまでもこのBlu-rayは彼らの「楽曲」への興味を強くしたに過ぎなかった。
…過ぎなかったはずなのである。
さて、楽曲ファンにはなった。さあ、でもCDを買うかどうかなぁ…と迷っていたところ、これまた友人から勧められていたYouTubeで何曲かMVを視聴できることを知った。
わーラッキー!!とりあえず気に入った曲これで買わずに聴けるじゃん!
…甘かった。実に甘かった。この選択が沼落ち直行便であることに気づいていなかったのである。世の中にタダより高いものなどない。
そこからYouTubeとライブBlu-rayのどちらかを再生してBGMにして過ごす日々が始まった。あくまで私は彼らの「楽曲」が好きだったし、世の多くのアーティストを楽しむのと同じ感覚で、耳心地のいい曲として聞き流しする「アーティストSixTONES」のファンになっていた。「ごめん、まだ推しはいないわー、いつか決まるかなー?」と呑気なことを友人に曰っていた。なんて呑気なことか。沼行き街道を爆進してることも知らず。
さて、そんな日々を過ごして数日。
いつもなら作業用BGMにするところを、その日はたまたまなんの気無しに映像を見ていた。
流していたのはNEW ERA。シングル曲の中でもかなり気に入ってる曲でその時期相当の再生数だったと思う。MVの雰囲気も気に入っていた。
まあ、要するにこの日、人生で初めてNEW ERAのMVを「注視」したわけである。そっか、ちゃんとみたらこんなMVだったのね〜
………!!!!!!??!!
(突如訪れた頭を鈍器で殴られたような衝撃)
(その後ドボンという水音)
…えっ、ここどこ???なに??えっ、私どこかに落ちた????落ちた音したよね、ていうかさっきのとんでもないイケメン誰??????あんな人SixTONESにいた???????あれ誰!!!?!?!
大混乱である。
絵に描いたような大混乱ぶりである。
いや、そんなことよりさっきのイケメン誰!!!??!!?!!?!!!!?
ライブBlu-rayで脳にインストールされたはずの顔認証に全く引っ掛からなかった。誰なんだあれは。あの黒髪長髪の男は誰なんだ!!!!!!!!
これ以上引っ張ってもどうにもならないので、結論をお伝えする。
私が落ちたのは髙地優吾の沼だった。
信じられない衝撃だった。
風になびく長い黒髪からは匂い立つほど濃い色気が振りまかれ、完璧なラインを作り出す横顔から向けられる目線はこちらを射抜いてしまうほど男前の雰囲気を溢れかえらせている。目が離せなくなるほどにかっこよかった。まばたきすら惜しいとはこの事だと思った。他の誰よりも彼が飛び抜けてかっこよく見えた。
ねえ、Blu-rayで認識したはずの、ゆるりとパーマした黒髪をふわふわさせながら周りに花が咲くような晴れやかな笑顔を振りまいているかわいい最年長と本当に同じ人?どういうこと?何が起きてんのこれ?
とりあえずこのイケメンが髙地優吾氏であることが事実なのか混乱を解くため、即座にGoogle先生に彼の名前を問い合わせた。
すると出てきたのは短く刈り込んだ髪を前髪だけ伸ばし、鮮やかな金髪に染めた髙地優吾氏の画像であった。
…いや、だからどういうこと!?!!?!!
混乱に混乱を重ねてくるな!!
とりあえず冷静になるまで待ち、状況を整理した。
まず自分が落ちたのは間違いなくSixTONESメンバーの髙地優吾さんであること。(余談だが確認のためNEW ERA期のアー写を見つけた時再度ぶっとんだ。)
どうやら彼の髪型は変遷が激しいこと。
そして現在は金と黒のツートンカラーであること。
……ん?
ということは私が恋した黒髪長髪の彼って、今この世にいないの?(思考の大飛躍)
ここから迷走が始まる。
私が落ちた沼はあくまでも黒髪長髪の髙地優吾なのだとの盲信が心を支配し始めたのだ。ツートンではない。断固として黒髪なのだ。あのとてつもない色気を振りまく彼を欲しているんだ私は!!!!
混乱した思考をなんとかするため、例の友人に相談を持ちかけた。
私「どうやら私は黒髪長髪の髙地優吾さんに落ちたらしい。今の髪型はどこかしっくりきていないのだが、これは本当に落ちているんだろうか?」
友人「じゃあとりあえず黒髪こーちもっと見て見たら?YouTubeに過去の動画がいくらでもあるから、黒髪のこーち見たい放題だよ〜」
…なんだと!!!!天才か!!!!!
その後の私の余暇時間はすべてYouTubeSixTONESチャンネルおよびジャニーズJr.チャンネルに溶けた。
今となっては友人の言葉は救いではなく、沼から這い上がりかけた私を再度沼に突き落とすための罪深い一撃だと言わざるを得ない。
膨大な時間を溶かした結果気づいてしまったのである。
髙地優吾とは、
「ごめんね」と「ありがとう」をいつもきちんと素直に口に出せる人であること。
どんな無茶ぶりだって即答の「いいよ」で雰囲気を1ミリだって壊さない人であること。
そこにいるだけで空気をふわりと優しく穏やかに変えてしまう人であること。
メンバーの飾らない笑顔を自然に引き出してしまう人であること。
「名は体を表す」とはこのことを指すのかと思うほど、彼はどこまでも心が広く深く、限りなく優しい人だった。
ここには書ききれないほど知れば知るほど次から次へと素敵なところが出てくる人だった。一体どれほどの魅力を抱えて生きてるんだこの人は。
その頃には彼の見た目が黒髪でないことなんて(8割くらいは)どうでも良くなっていたし、当時激務を極めていた私の精神的支柱にすらなりつつあった。
ああ、私、髙地さん(多分どんな姿でも)すごく好きかもな。
この境地に至った頃、6thシングル「共鳴」のプロモーション期が始まった。本当に驚くくらいタイミングがいい。(うまくいく恋愛ってほんと何もかもタイミングがいいなって常々思うんですよ)
ドボンから約2週間後、私は沼の中から初めて生の音楽番組に出る彼を覗き見た。
実は少しだけ、本当はどうでも良くないんじゃないか、と思っていたツートンカラーの髪をした彼が画面の中で歌い踊るのを見た瞬間、心臓がひっくり返るのではないかと思うほど鼓動が速くなり、息をするのも忘れるほど釘付けになった。
…ああ、私は確かに彼のことを心から好きなんだな。
後日、28歳のお誕生日を記念してファンクラブに入会し、私は正式に髙地優吾さんの沼に棲息することを決意した。
それから約2ヶ月。
ああ、ここが沼底だな…を日々更新し続ける髙地沼に深く深く沈み込んでいる。
華麗なるドボン劇は、今も脳裏に焼き付くほど鮮明な記憶として残っているし、これぞアイドルを好きになる瞬間だなと心から思うほどだ。こんな明確にこの日からこの時から好き!と言える推しが出来るのは初めてで、それがとても嬉しい。
髙地さん、私はあなたのお陰でなんとも幸福な毎日を過ごしています。
出会わせてくれてありがとう。今日もアイドルでいてくれてありがとう。
これからもまだまだあなたの魅力をたくさん教えてください。
でもねー、最近他の5人も愛しくて愛しくて仕方がないの。…さあ、どうしようね?